あるとんかつの専門店ではとんかつを上げるための油の入った鍋が二つ用意されていました。
二つあるのは同時にたくさんのとんかつを挙げるためではなくあくまでも一枚ずつ上げるようです。
まず一方の油で数分揚げ、その後もう一方の油の中で1分ほど揚げて出来上がりになります。
二つ油の鍋がある理由は油の温度の違いです。
一方の油は比較的温度が低いため中まで火が通るのに時間がかかります。
しかし低温で揚げるので焦げ付くことはなく、旨味を閉じ込めたまま揚げることができます。
しかしこの低温の油ではカリカリの食感や美味しそうな揚げ物の色にはなりません。
そこで高温の油で1分ほど揚げてカリカリ、そしてキツネ色のとんかつに仕上げるようです。
家庭においてはわざわざ二種類の油を用意する必要はありませんが、最初に低温でじっくり揚げるようにしてその後温度を上げたうえで二度上げします。
これによりプロが作るようなとんかつを作ることができます。